この数10年の間に世間的にも市民権を得るようになったのが、人材派遣という形の雇用です。日本では先の大戦終結後、長きにわたり終身雇用という実質的には社会主義に近いシステムがあり、人々の生活はこれによって支えられてきました。ところが高度経済成長も終わりを迎え、終身雇用も崩れると、企業側のニーズに応えるべく、人材派遣業という業態が登場しました。そんな人材派遣について考察していきましょう。
人材派遣は、アメリカで最初に導入されました。日本では1985年に認められ「労働者派遣法」に基づいた雇用形態です。企業は、必要な人材を必要な時にだけ効率的に活用でき、派遣労働者は勤務時間や勤務地を選択でき、自分のライフスタイルやスキルに見合った仕事ができる、両者にとってとても有効なシステムとされています。
人材派遣は、派遣先企業・派遣元企業・派遣労働者の三者で成り立っています。派遣労働者が実際に仕事をするのは派遣先企業ですが、雇用契約は派遣元企業と結ぶため、正社員と違い使用契約と雇用契約が分離していることが特徴と言われています。派遣元企業は、派遣先企業と労働者派遣契約を結び、労働者の派遣を行ないます。
紹介予定派遣とは一定期間を派遣社員として働いた後、派遣先企業と労働者の合意により、その派遣先企業に直接雇用される就職型派遣の事です。正社員として契約するかどうかは、派遣期間中に見極められます。派遣期間終了後に、派遣先企業は採用の合否を決定しますが、派遣先企業だけでなく労働者側からも断わりを入れる事ができます。
働いている間にお互いが合う合わないなどのミスマッチを防いで雇用ができ、また労働者側も納得して就職する事ができるのが紹介予定派遣のメリットです。また、スキルや経験がなくとも、派遣期間中にやる気や就職したいという意欲を見せれば、正社員への道が広がります。さらに、人材派遣元企業による就職サポートもあり力強いでしょう。
人材派遣を行なう派遣元企業は、様々なスキルアップ研修やセミナーを用意しています。労働者の目的やレベルに応じた研修やセミナーが用意されているので、自分に見合った研修やセミナーを受講してスキルアップ、キャリアアップへと繋げましょう。研修やセミナーは各企業により異なります。また、提携先のスクールでスキルアップを目指すこともできます。
今まで経験のなかった職業に応募したいと思った時に、人材派遣会社が行なうその職業に関する研修やセミナーを受講すれば、安心して新たな職業に挑戦することができます。つまり働ける職種が増えるということです。仕事を効率よくこなすため、よりスキルアップを目指して受講するのも良いでしょう。また、スクールに行く時間がない方の為にインターネット上で学習できる「Eラーニング」も今は主流です。
人材派遣では、サポーターと呼ばれる担当者が、就業前・就業中・就業後、全ての期間フォローに努めてくれます。様々な悩みの相談から、スキルアップ・キャリアアップの相談、新たな資格の取得など、気持ちよく働けるよう対応してくれます。メールやフリーダイヤルで問い合わせする事もできるので、安心して就業する事ができます。
人材派遣で、仕事の紹介を専門に担当するのが、コーディネーターと呼ばれる方です。仕事を探している労働者と、人材を探している企業との言わば橋渡し的な役割を担っています。インターネットなどで仕事を探して希望するものが見つからなかった場合でも、仕事探しのプロであるコーディネーターに相談すれば、仕事の提案があるかもしれません。
人材派遣で働く際の各種社会保険の扱いについては、就業時に加入条件を満たした場合、加入する必要があります。各人材派遣元によって、独自の福利厚生を充実させており、資格試験の割引受験や提携ホテルやジムなどの施設の利用料割引、仕事に関する事やこころの問題のケアを行なう専門部署があったりと様々です。充実した人材派遣生活を送るために、積極的に活用しましょう。
派遣社員にも有給休暇はあるの?と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、就労日数に応じて、きちんと有給休暇を利用する事ができます。入社から半年以上勤務し、全労働日の8割以上出勤しているという規定をクリアすれば10日間の有給休暇を取得する事ができます。1年以上になると各人材派遣元の就業規定に沿った有休休暇を取得できます。
RESPECT
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